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ある晴れた昼下がり、市場へと続く道を荷馬車を引っ張りドナドナと突き進んでいたときである。もちろん嘘だが。



どこで見たかをはっきりというのもあれなのであえて濁させてもらうが、先日ある話題を話している掲示板を発見した。
タイトルを見るに、どうやら大学生が専門学生を見下している、というような内容だったに思う。
大学のほうがいいとか、専門はよくないとか、大学のほうが上だとか。そんなことを暴言交じりに言葉飛び交わしていたと思う。

さて、私がそれを見て思ったことは、どうして大学と専門を比べる必要があるのか、ということだ。
大学と専門、どちらが上かなんて問題は、10キロと10メートルどちらが大きいか聞いているような問題だと思わないだろうか。愚問である。
つまり簡単に言うならば、方向性の違うものを比べることなんてできないのである。お前らは黒人より偉いと思ってる白人か。ユダヤ人を虐殺してたナチスか。

確かに社会に出てからの収入を考えてみれば、大学卒のほうが上だろう。なるほど、そういう観点から見れば大学生が偉そうにしてるのもわかるかもしれない。
だがね、大学卒が須らくその道を辿れるわけがないことはガキでもない限りわかりきってることだろう。大学に入れば将来が約束されるわけがないのだ。
0か1か、あるかないか、それほどの違いがなければ、何パーセントかの話である限り決め手にかけるのだよ。70パーセントだって外れるし、40パーセントだって当たる。だからそんなあやふやな事柄で大学が上だと決めるなんて愚考の頂点ではないか。たかだか就職先が多いくらいで大学が上だなんて、ちゃんちゃら可笑しい。
そしてそれは専門にも言えることなのだ。
世界に溢れる偉人が、中卒だったり高卒だったり専門卒だったり大学卒だったり、決まって同じ道を歩んでるわけがない。ようはそこに至るまで本人がどう歩んだかによるのだ。
学歴社会の時代は終わった。今は実力が物を言う時代なのだよ。
確かに社会人になったばかりのころは学歴が物を言うかもしれないね。学校という狭いテリトリーで出した結果なんて、所詮遊びだ。そんな狭い範囲でできるかできないかなんて、社会人からしてみれば“できて当たり前”のことしかないのだから実力とは言えないのだよ。
しかし学歴で見られるのは、社会人になってよくて1ヶ月程度じゃないのか?
使えなければリストラされるような社会だ。ずっと仕事をしてきた人にしてみたら、そいつが使えるか使えないかなんて最長でも1ヶ月あればわかることだろう。
大学卒業して折角いい会社いったとしても、1ヶ月でNEETじゃ笑い話にしかならない。それじゃ君らが見下してる専門学生よりごみだよ。みんなに笑ってもらえる分、慰めにはなるかもね。
それにね、大学入学して、専門入学して、そこが最後なつもりか?
その後に社会があるだろう。それまでの過程にしか過ぎない奴らが上か下かなんて、中卒と高卒で働いてる人に失礼だと思うけどね。上か下かなんて、死ぬ間際君らの人生見比べてやってくれたまえ。
それならわかるんじゃない? 大学と専門どっちが上だったか。



■結論
どっちが上かなんて愚問。経過が大事。やれることをやったもん勝ち。





ここまで言いまくっておいてなんですが、大学生ないし専門学生が、まだ卒業もしてない奴らが、見聞きしたことだけで偉そうにするなんてちゃんちゃら可笑しいことですよね。
……はいそうです。ボクもそうです。





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